大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和29(あ)3438 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人宮地憲三、同永井貢、同勝部良吉、同鈴木惣三郎の上告趣意、弁護人正木

亮の上告趣意並びに弁護人宮地憲三、同遊田多聞の上告趣意は、末尾添付の各書面

記載のとおりである。

宮地、遊田弁護人の上告趣意第三点について。

公職選挙法二五二条一項が所論憲法の条規に違反するものでないことは、当裁判

所判例(昭和二九年(あ)第四三九号、同三〇年二月九日大法廷判決)の趣旨とす

るところであるから、原判決が同条三項を適用しなかつたことを違憲というに足り

ない。されば所論違憲の主張は理由なきものであり、所論中量刑不当を主張する部

分は刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

宮地、永井弁護人等の上告趣意第一点について。

所論は違憲をいうけれども、その実質は単なる訴訟法違反の主張であつて、上告

適法の理由とならない。なお控訴審が自ら事実審理をしないで、刑訴四〇〇条但書

により第一審判決を変更して被告人に不利益な判決を言渡したからといつて、必ず

しも違法というべきでないことは、当裁判所判例の屡々判示するところである(昭

和二五年(あ)第二九八一号、同二六年一月一九日第二小法廷判決、昭和二五年(

あ)第三四五〇号、同二六年二月二二日第一小法廷決定、昭和二七年(あ)第五九

七号、同二九年六月八日第三小法廷判決参照)。

正木弁護人の上告趣意第一、二点、宮地、遊田弁護人の上告趣意第一、二点、宮

地、永井弁護人等の上告趣意第二点について。

各所論は量刑不当または単なる訴訟法違反の主張を出でないものであつて、いず

れも刑訴四〇五条の上告理由に当らない(宮地、永井弁護人等の上告趣意第二点は

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違憲をいうけれども、実質は量刑不当の主張に外ならない)。

また記録を調べても本件につき刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三〇年五月三一日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 本 村 善 太 郎

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